ローメンテナンスの庭づくり|手入れを減らしておしゃれにする7つの方法
「手入れのいらない庭」とは、完全に放置できる庭ではなく、草取り・剪定・水やり・掃除・補修のうち、自分が負担に感じる作業を減らしたローメンテナンスの庭です。
DIYで手入れを減らすには、土と植栽の範囲を絞り、歩く場所と眺める場所を分け、防草シートと砂利、人工芝、舗装、管理しやすい植物を場所ごとに使い分けます。素材を変えると手入れがゼロになるのではなく、別の掃除や点検へ置き換わるため、完成後に残る作業まで確認することが大切です。
この記事では、手入れのいらない庭をDIYで目指すために、ローメンテナンスの庭を作る考え方、7つの方法、素材ごとに減る手入れと残る手入れ、DIY手順、失敗例を解説します。
この記事でわかること
- 手入れのいらない庭と、完全放置できる庭の違い
- 草取り・剪定・水やり・掃除を減らす7つの方法
- 防草シート、砂利、人工芝、舗装、植物の使い分け
- DIYでローメンテナンスの庭へ変える手順
- 素材を変えた後に残る手入れと失敗例
この記事では、庭石屋3代目のひろくんが、ローメンテナンスの庭を作る考え方、7つの方法、素材ごとに残る手入れ、DIYの進め方、自社ブログ掲載写真、失敗例を解説します。
公開日:2024年1月14日 | 最終更新日:2026年7月20日

ローメンテナンスの庭で、最初に減らす作業を決める
「庭の手入れが大変」と感じていても、負担になっている作業は家庭によって違います。まず、現在の庭で時間がかかっている作業を書き出してください。
| 減らしたい作業 | 見直す場所 | 検討する方法 |
|---|---|---|
| 草取り | 土のまま残っている場所、目地、植栽の隙間 | 防草シート+砂利、舗装、人工芝、植栽範囲の縮小 |
| 庭木の剪定 | 成長の速い木、通路や建物へ接する木 | 本数を減らす、樹形と成長後の大きさで選び直す |
| 水やり | 乾きやすい鉢、多数の草花、日当たりの強い場所 | 鉢数を減らす、地植えへ整理する、環境に合う植物へ変更 |
| 落ち葉掃除 | 細かな砂利、排水溝、デッキ下、落葉樹の周囲 | 掃除しやすい面を作る、植栽位置と砂利の粒を見直す |
| 芝刈り | 天然芝の全面、狭く刈りにくい部分 | 芝生の範囲を絞る、人工芝・砂利・舗装へ変更 |
| 補修・塗装 | 天然木、枕木、目地、固定部 | 素材変更、点検しやすい構造、施工範囲の縮小 |
ひろくんの判断:庭の手入れを減らすとき、一つの素材で全面を覆う必要はありません。歩く場所、座る場所、眺める場所、設備の周囲を分け、それぞれに必要な性能を持つ素材を選ぶ方が使いやすくなります。
ローメンテナンスの庭をおしゃれにする7つの方法
1.土の面積を減らし、使う場所だけ植栽を残す
雑草は、土と光がある場所へ生えます。庭全体へ植物を増やすのではなく、玄関や窓からよく見える場所だけを植栽スペースにし、通路や建物周りは別の素材で整えます。
植栽を残す場所は、庭の中央へ均等に散らさず、見せ場になる場所へまとめます。植物の間に手が入りやすくなり、草取りや剪定もしやすくなります。

2.防草シートと砂利で、草取りの範囲を減らす
防草シートと砂利は、建物周り、庭の通路、普段あまり立ち入らない場所の雑草対策に使いやすい組み合わせです。
ただし、シートの継ぎ目、端部、植栽穴、設備のふた周りの処理が不十分だと、そこから草が出たり、シートが見えたりします。また、落ち葉が多い場所では細かな砂利ほど掃除に時間がかかります。

3.砂利の色と粒を、掃除のしやすさまで考えて選ぶ
砂利は、土の面積を減らしながら自然素材を庭へ残せる方法です。外壁や門柱に合う色を選べば、植栽を少なくしても庭が殺風景になりにくくなります。
白い細かな砂利は明るく見えますが、泥や落ち葉が目立ちます。大きめの割栗石は見せ場になりますが、全面へ均一に並べると掃除や歩行に向きません。地面を覆う砂利と、飾る石の役割を分けます。

4.庭木は本数より、成長後の大きさで選ぶ
剪定を減らしたい場合、「成長が遅い」という説明だけで木を選ばず、成長後の高さと横幅、枝が通路や建物へ接するかを確認します。
庭木をすべてなくすと、日陰や目隠し、季節感も失われます。管理できない本数を減らし、玄関や窓から見える位置へ樹形のよい木を絞って残す方法があります。

5.グランドカバーは、植えれば草取り不要になるわけではない
タマリュウや地面を覆う植物は、土が露出する範囲を減らし、庭へ緑を残せます。しかし、植えた直後から地面を完全に覆うわけではなく、隙間の草取り、水やり、広がり過ぎた部分の整理が必要です。
歩く場所、車のタイヤが通る場所、乾燥する場所には向かない種類もあります。日当たりと水分、踏まれる頻度に合う植物を選びます。

6.人工芝は「芝刈りを減らす素材」として使う
人工芝は、天然芝の芝刈りや施肥、水やりを減らし、子どもやペットが過ごす緑の面を作りやすい素材です。
一方で、落ち葉、砂、ほこりの清掃、継ぎ目や端部の点検は必要です。日当たりの強い庭では表面が熱くなるため、夏に人やペットが使う場所では状態を確認します。庭全面ではなく、実際に過ごす範囲へ絞る方法もあります。

7.歩く場所を舗装し、掃除と移動をしやすくする
毎日歩く場所、物置や立水栓へ向かう場所を、平板、自然石、レンガ、タイルなどで整えると、雨の日の泥と草取りを減らせます。
ただし、舗装の目地や周囲には雑草が出ることがあります。滑りにくさ、段差、排水、車いすや一輪車が通れる幅も確認してください。見た目より先に、庭の中をどう移動するかを決めます。

素材別|減る手入れと、完成後に残る手入れ
| 素材・方法 | 減らしやすい手入れ | 完成後に残る手入れ | 向いている場所 |
|---|---|---|---|
| 防草シート+砂利 | 草取り、泥はね | 落ち葉掃除、砂利の補充、端部点検 | 建物周り、通路、植栽の少ない場所 |
| 人工芝 | 芝刈り、水やり、施肥 | ごみの掃除、継ぎ目・端部点検 | 遊ぶ場所、座る場所 |
| コンクリート・タイル | 草取り、泥 | 汚れ、目地、ひび・排水の確認 | 駐車場、通路、テラス |
| グランドカバー | 土の露出、植え替えの一部 | 水やり、隙間の草、広がりの整理 | 植栽周り、歩かない場所 |
| 庭木を絞る | 剪定、落ち葉、病害虫確認 | 残した木の剪定と落ち葉掃除 | 玄関、窓から見える場所、目隠し |
| 自然石・飛石 | 泥、歩行部分の草 | 隙間の草、沈み、ぐらつきの確認 | アプローチ、庭の見せ場 |
DIYでローメンテナンスの庭へ変える5ステップ
ステップ1.一年間の手入れを書き出す
草取り、剪定、水やり、芝刈り、落ち葉掃除、塗装など、現在発生している作業と季節を整理します。最も時間と体力を使うものを一つ選びます。
ステップ2.庭を「歩く・過ごす・眺める・設備」に分ける
庭全体を同じ材料へ変えるのではなく、使い方で分けます。道路から玄関、物置、立水栓への動線と、雨水桝や配管の点検場所を先に確保します。

ステップ3.小さな範囲から土と植栽を減らす
玄関横、建物周り、物置への通路など、日常の負担が大きい場所から始めます。全面施工を避けると、素材が暮らし方に合うかを確認してから広げられます。
ステップ4.素材の下地と排水を確認する
防草シート、人工芝、舗装は、表面材だけで結果が決まりません。地面の凹凸、根、沈み、水が流れる方向を確認し、建物側へ水が集まらないようにします。
ステップ5.完成後の掃除方法まで決める
落ち葉をほうきで掃くのか、ブロワーを使うのか、ホースで洗えるのかを確認します。掃除道具が通らない細い隙間や、動かせない鉢を増やさないことも大切です。
ローメンテナンスの庭でよくある失敗
失敗1.「メンテナンス不要」という言葉だけで素材を決める
手入れが減る作業と、代わりに残る作業を確認せずに選ぶと、想定外の掃除や補修が負担になります。
失敗2.庭全面を同じ素材で覆う
全面コンクリート、全面人工芝、全面砂利など一つの素材だけで仕上げると、使い方と合わない場所が生まれることがあります。用途ごとに分けます。
失敗3.落ち葉が多い場所へ細かな砂利を敷く
落ち葉と細かな砂利が混ざり、ほうきやブロワーで掃除しにくくなります。庭木の位置と掃除方法から粒の大きさを選びます。
失敗4.苗の大きさで植栽間隔を決める
成長後に枝が通路や外壁へ当たり、剪定回数が増えます。成長後の幅と高さを基準に配置します。
失敗5.防草シートや人工芝の下地を省略する
雑草、凹凸、排水不良が表面へ現れ、やり直しになります。見えない下地ほど丁寧に整えます。
失敗6.古い砂利や庭石の処分を後回しにする
撤去後に処分先が見つからず、庭や駐車場へ袋や石が残ることがあります。撤去を始める前に量と処分方法を確認します。
DIYではなく、庭の整理や解体を検討した方がよいケース
部分的なDIYで解決しにくい状態では、先に庭木、庭石、土、古い構造物を整理した方が、完成後の管理を減らせることがあります。
- 庭木が多く、剪定と落ち葉掃除を続けられない
- 手で安全に動かせない庭石や石灯籠がある
- 池、築山、土留め、ブロックなどを撤去したい
- 地面の高低差や排水不良が大きい
- 駐車場や車いす対応の通路へ変えたい
- 実家や空き家の庭を、遠方から管理している
ローメンテナンスの庭に関するよくある質問
Q. 本当に手入れのいらない庭は作れますか?
A. 完全に手入れが不要な庭を作ることは難しいです。土の面積や植栽を減らせば、草取り、剪定、水やりは減らせますが、砂利の落ち葉掃除、人工芝の清掃、舗装の汚れ、設備点検などは残ります。何の手入れを減らしたいかを先に決めてください。
Q. 最も手入れが少ない庭の素材は何ですか?
A. 雑草だけを減らすなら舗装面を増やす方法が有効ですが、照り返し、排水、汚れ、ひび割れなど別の課題があります。砂利、防草シート、人工芝、コンクリート、タイルには、それぞれ残る手入れが異なるため、用途別に使い分けます。
Q. 砂利だけ敷けば雑草は生えませんか?
A. 砂利だけでは、時間がたつと下から雑草が出たり、上にたまった土や落ち葉から発芽したりします。雑草を減らす目的なら、根と凹凸を取り除いて防草シートを施工し、必要な厚さの砂利で覆います。
Q. 人工芝はメンテナンス不要ですか?
A. 芝刈りや水やりは不要ですが、落ち葉、砂ぼこり、動物の排泄物などの清掃、端部や継ぎ目の点検が必要です。夏の日当たりが強い場所では表面温度も確認してください。
Q. 庭木をすべて撤去した方が楽になりますか?
A. 剪定や落ち葉の負担は減りますが、日陰、目隠し、季節感も失われます。すべて撤去する前に、成長が速い木、通路を塞ぐ木、管理できない本数だけを減らし、残す木を選ぶ方法もあります。
Q. ローメンテナンスの庭はDIYできますか?
A. 砂利、防草シート、小さな飛石、植栽の整理など、やり直し可能な小範囲はDIYに向きます。排水勾配、大面積のコンクリート、高い土留め、大型庭石、地中設備に関わる工事は専門業者へ相談してください。
Q. 老後を考えた庭では何を優先すべきですか?
A. 草取りの量だけでなく、段差、滑りやすさ、通路幅、掃除道具の運搬、散水、庭木の高さを確認します。将来も自分で管理できる範囲へ植栽と土の面積を絞り、点検場所を塞がない計画にします。
*砂利・石・防草シートなど重量物の調達だけプロへ相談し、施工可能な範囲を自分で行う半DIY(ハーフDIY)という方法もあります。
まとめ|手入れをなくすのではなく、管理できる量へ減らす
ローメンテナンスの庭づくりでは、最初に草取り、剪定、水やり、掃除、補修のうち、何を減らしたいかを決めます。そのうえで、歩く場所、過ごす場所、眺める場所、設備周りに分けて素材を選びます。
砂利、防草シート、人工芝、舗装、グランドカバーには、それぞれ減る手入れと残る手入れがあります。「メンテナンス不要」という言葉だけで決めず、完成後に誰がどのように掃除・点検するかまで考えてください。
最初は玄関横や建物周りなど小さな範囲から始め、実際の雨、落ち葉、夏の暑さを確認してから広げると、やり直しを減らせます。
庭の手入れを減らしたいが、何を残して何を撤去するか迷っている方へ
庭全体、道路から庭までの通路、庭木・庭石・砂利、困っている場所の写真をLINEでお送りください。DIYで変えられる範囲と、業者へ相談した方がよい範囲を整理します。


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