和室におすすめなアイデアの1つに坪庭というものがあります。
坪庭とは、住宅の中に設けられた建造物のない広場のことです。
坪庭には様々なメリットがあるので知っておきましょう。
DIYする際に覚えておくべきポイントや手順、考え方についても知っておくと良いでしょう。
今回は、和室に合う坪庭を作りたい方へ、DIYの方法について紹介します。
水鉢とごろた石、下草を使った坪庭
以下の3つについては坪庭作りに役立てられるように押さえておきましょう。
他の建物に接していないことから太陽光が降り注ぎ、日中は家の中を明るい空間にしてくれます。
特に、住宅が多いエリアでは敷地が狭くなる傾向があり、なかなか採光できないこともあります。
光の入らない家は日中ずっと電気をつけなければならないため、電気代も高くなります。
それに対して坪庭があれば、明るく気持ち良い雰囲気を演出できるため、家族全員が気持ちよく1日をスタートできるでしょう。
窓に囲まれた坪庭を見ることで開放感を感じられるでしょう。
坪庭に小さな和風庭園を作ったら、少し眺めるだけでリラックスできる空間ができあがります。
タイルテラスやウッドデッキと組み合わせることでより落ち着ける空間になるでしょう。
3つ目は、周囲からの視線をシャットアウトできることです。
坪庭は外からの視線が入らない構造なので、完全なプライベート空間を実現しています。
そのため、視線を全く気にすることなくリラックスできるでしょう。
ウッドデッキを導入するとともに、芝生を敷くことで子供が思い切り遊べる空間になります。
また、坪庭をお風呂場にすることでまるで旅行に行ったような気分も味わえるのでおすすめです。
ただし、ロの字型以外の構造は視線が入る場合があるので気を付けましょう。
□和室に合う坪庭は眺める視点で作る!
和室に坪庭を作る際には、「眺める視点」によって、どのような見え方になるのかを検討すると良いでしょう。
眺める視点をもって検討する際には、色々な方向から坪庭を見てみて、それぞれの見え方の印象を確かめましょう。
各視点から見た印象はスケッチに書き留めておくのがおすすめです。
また、坪庭を見て受ける印象は、どのような背景かによって大きく異なります。
竹垣にするのか生垣にするかによって、デザインの仕方も幅があります。
背景が白やベージュの竹垣であれば緑のものが綺麗に見えます。
背景が生垣であれば、イロハモミジやカツラなどの落葉樹がおすすめです。
落葉樹であれば、暖かい季節には柔和な印象になり、秋からは紅葉や黄葉により一風変わった素敵な見栄えになるでしょう。
坪庭
どのようなテイストの坪庭にするかによって、レイアウトや植物の種類、装飾品が変わってきます。
和風テイストにするのか、それとも洋風テイストにするかなどの漠然としたイメージは固めておくと良いでしょう。
坪庭は、家の内側に作られるケースが多くなっています。
そのため、水が溜まりやすくなり、綺麗に作っても雨により水浸しになるリスクがあります。
植物を植える前には必ず土の水はけを良くしておきましょう。
それが難しい場合は、水を敷地の外に排水できるように配管するのがおすすめです。
前述した通り、良い坪庭を作るためのポイントとして眺める視点が大切です。
鑑賞する位置から実際に見て確かめる作業からはじめて、どのように家から外へと繋がるのかや構成についても考えましょう。
庭の背景や建物との関係、植木を坪庭の背景として活かすアイデアを考えてレイアウトしていきます。
ここからは、実際に植物を配置して坪庭を作っていきます。
坪庭の作り方は、和風テイストにするのか洋風テイストにするのかによって違いがあります。
今回のメインは和風テイストですが、洋風テイストも魅力的なので参考にしてみてください。
*和風テイストの坪庭の作り方
和風テイストの坪庭の特徴は、植物とともに竹や石を使って演出する点にあります。
竹垣を立てて、砂利を敷くことで和の雰囲気を演出できるでしょう。
また、加工されていない自然な形の石やつくばいなどを配置したり、鹿威しやすだれを組み合わせることでも和のテイストを感じられるデザインになります。
さらに、そこに草丈の低いギボウシやリュウノヒゲなどの下草を植えていきます。
広めのスペースを確保できる場合にはモミジやネムノキといった木を植えるのもおすすめです。
ただし、植物を過度に植えると趣があまり感じられなくなってしまうので、余白は適度に残しておきましょう。
坪庭
*洋風テイストの坪庭の作り方
洋風テイストの坪庭の特徴は、木材やタイル、花や草をメインに演出する点にあります。
特におすすめなのが、最近人気を集めているウッドデッキとの組み合わせです。
芝生やレンガ、季節の花やシンボルツリーとも上手くマッチさせられるでしょう。
また、アジアンテイストにしたい場合はヤシの木、南ヨーロッパの雰囲気を出したい時にはオリーブというように植える木によって簡単にテイストを変えられるので覚えておきましょう。
洋風の庭
□植物の選び方とは
ここからは、どのような植物を選べば良いのかについて解説していきます。
家に明るさをもたらしてくれる坪庭ですが、坪庭内については日当たりが悪くなってしまいます。
そのため、できる限り日陰の環境に強い植物を選ぶようにしましょう。
樹木であればアオキやカクレミノ、タケなどが日陰に強く枯れにくいです。
下草であればリュウノヒゲやフッキソウ、ハランが日陰に強いです。
ハラン
坪庭をより良い状態に保つためにも、メンテナンスのしやすさは重要なポイントです。
坪庭は基本的に狭いスペースで作るものなので、低木であれば日常的な手入れもしやすくなるでしょう。
和風テイストでおすすめの低木としては、アオキやセンリョウなどが挙げられます。
アオキ
3つ目は、変化を楽しむ場合は落葉樹を取り入れることです。
季節の変化とともに坪庭の変化も楽しみたいという人は、落葉樹を植えるようにしましょう。
落葉樹であれば1年間で様々な変化が見られるので風情を楽しめます。
アオダモ
□まとめ
今回は、和室に合う坪庭を作るためのDIYの方法やポイントを紹介しました。
坪庭には部屋を明るくしたり、開放感を得られたり、プライベート空間を実現したりといったメリットがあります。
和室に合う坪庭を作るためにはまずコンセプトを決めたうえで、眺める視点でスケッチしていき、どのような見え方にするのかを決めていきましょう。
実際に作る際には、今回紹介した植物選びのポイントや手入れのしやすさを考慮することなどに気を付けましょう。
また、作る際に導入するべき植物の種類についてもそれぞれの特徴とともに覚えておいてくださいね。
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